こんにちは!もんです!
学校でも毎月のように管理職による不祥事防止研修が実施されています。
その中で幾度となく耳にするのが「体罰問題」です。最近では、身体への体罰だけでなく、精神的な体罰もあり、生徒への対応に悩んでいるという先生が多いようです。
一方で、学校教育法には生徒への懲戒についての規定があります。
そこで、この記事は以下のような人向けに体罰と懲戒の違いについて紹介します。
この記事を読んでいただければ、問題行動を起こした生徒への適切な指導をすることができます!
ぜひ最後までご覧になってください。
日本の学校での体罰の事例
日本ではどれくらいの体罰の実態があるのでしょうか?
子どもへの体罰で2022年度に懲戒処分などを受けた公立学校の教員は、全国で397人(前年度比54人増)だった。
体罰の内容では、小中高校、特別支援学校のいずれも、「素手で殴る・たたく」の割合が最多だった。
小中高校、特別支援学校のいずれも、体罰が起きた場面は「授業中」、場所では「教室」の割合が最も高かった。
朝日新聞
https://www.asahi.com/articles/ASRDQ4TRTRDNUTIL03P.html
あまりニュースで取り上げられることが少ないですが、多くの教員が懲戒処分を受けていることがわかります。
この引用では、どのような流れで体罰をしてしまったのかはわかりませんが、どのような理由があったとしても、体罰をしてはいけないということは学校教育法に示されています。
第十一条 校長及び教員は、教育上必要があると認めるときは、監督庁の定めるところにより、学生、生徒及び児童に懲戒を加えることができる。但し、体罰を加えることはできない。
文部科学省https://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/html/others/detail/1317990.htm#:~:text=%E7%AC%AC%E5%8D%81%E4%B8%80%E6%9D%A1%20%E6%A0%A1%E9%95%B7,%E3%82%92%E5%8A%A0%E3%81%88%E3%82%8B%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%AF%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%81%AA%E3%81%84%E3%80%82
体罰と懲戒の違い
学校教育法十一条では、体罰を禁止していると同時に、懲戒を加えることができるとしています。
では、体罰と懲戒とは何が違うのでしょうか?
体罰 | 懲戒 |
---|---|
体育の授業中、危険な行為をした児童の背中を足で踏みつける。 | 放課後等に教室に残留させる。 |
授業態度について指導したが反抗的な言動をした複数の生徒らの頬を平手打ちする。 | 授業中、教室内に起立させる。 |
給食の時間、ふざけていた生徒に対し、口頭で注意したが聞かなかったため、持っていたボールペンを投げつけ、生徒に当てる。 | 学習課題や清掃活動を課す。 |
立ち歩きの多い生徒を叱ったが聞かず、席につかないため、頬をつねって席につかせる。 | 学校当番を多く割り当てる。 |
放課後に児童を教室に残留させ、児童がトイレに行きたいと訴えたが、一切、室外に出ることを許さない。 | 立ち歩きの多い児童生徒を叱って席につかせる |
宿題を忘れた児童に対して、教室の後方で正座で授業を受けるよう言い、児童が苦痛を訴えたが、そのままの姿勢を保持させた。 | 練習に遅刻した生徒を試合に出さずに見学させる。 |
これをみると、生徒指導の一環として生徒を叱ったり、強制的に課題に取り組ませたりすることができることがわかります。ですが、生徒指導の一環としても暴力は禁止されていることがわかります。
つまり、問題行動を起こした児童生徒に対して、何もできないわけではありません。
教育の場としての都合上、教員には生徒の指導をするための権力が与えられています。しかし、この権力を暴力の方向に使っては行けないということが記されています。
例外的に認められる場合
ただし、例外的に暴力が認められる場合があります。それは、教員の身体が危険にさらされたとき(正当防衛)や、他の生徒に危害が加わる恐れがあるとき(正当行為)です。
このような場合は、例外的に認められる場合があります。しかし、いずれにしても拳で殴ったり、蹴ったりすることは体罰として処理されることが多いでしょう。
まとめ:冷静に判断して適切な対処を!
生徒指導をしているときは、生徒のことを考えるあまり、ついカッとなってしまう時もあります。
ときには、生徒が危険にさらされることもあるかもしれません。教員にはとっさの判断が求められます。
どんな時も冷静に正しく判断するために、日頃から様々な場面をシミュレーションをしておくことが大切です。
「暴力はダメ。力を使うときは緊急時のみ。」
このことを肝に銘じて、素敵な教員を目指していきましょう!
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